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家づくりのこと 2024.05.26

古民家再生ってどういうこと? 文化と環境を守る暮らし方

現在、事務所のある藤枝市、のどかな自然の中で、
A様邸の古民家を再生しています。


△イシモクの古民家再生事例

古民家とは、明確な定義はないものの、一般的には建築後50年経過した建物を指すそうです。

また、一般社団法人全国古民家再生協会での「古民家」の定義は、
昭和25年の建築基準法の制定時に既に建てられていた「伝統的建造物の住宅」、伝統構法で建てられた家です。

日本の住宅の平均利用期間は約30年なので、50年以上の家となると古いとされてしまうのですが、
100年以上前に建てられた古民家を見ると、まだまだ頑丈、むしろとても重厚で味があり、立派だなという印象を受けます。


△イシモクの古民家再生事例


なぜ古民家再生をするのでしょうか


日々進歩する建築業界の技術、素材。
昔の建物なんて建て替えてしまえばいいのでは?という方もいらっしゃると思います。
ではなぜイシモクでは古民家再生をしているのか。

それにはいくつかの理由があります。

  1. 文化と歴史の保護:

    • 古民家を見れば、日本の住文化・歴史がわかります。 
      屋根や壁など、家づくりに使われる素材には、地域に根ざした暮らしの知恵を持っています。
      その歴史的な価値を守り、次代に引き継ぐ必要があります。

    • 伝統的な技術や美しさは世界に誇れる建築文化であり、なくなれば取り戻すことはできません。

  2. 環境への配慮:

    • 古民家は自然素材で作られており、木の文化を持っています。
      再生に際しても自然素材を活用し、地球環境に優しい住まいを実現できます。

    • 古材の再利用は3R(リデュース・リユース・リサイクル)の思想と一致しています。

  3. 地域の活性化:

    • 古民家は地域の景観や風景を作り上げています。
      静岡県で見ると、
      ◎下田市:市街地に見られるなまこ壁の建物
      ◎焼津市:花沢の里に見られる黒い下見板張りの家屋、石垣の家に作られた長屋門
      ◎森町:演習の小京都とも呼ばれル市街地に、通りに対して少し斜めに向きに建っている「ノコギリの歯」状の家屋

      再生により、魅力ある街並みや農村風景を保ち、地域の自然と共生する文化を育みます。


△イシモクの古民家再生事例


環境に配慮した古民家再生とは?


古民家再生をすることが、同環境に配慮することになるのかというと、

  • カーボン・フィグゼーション ※注1:

    • 古民家再生は長期間のカーボン・フィグゼーションになります。
    • 木材を再利用することで、二酸化炭素の排出を減らすことができます

      ※注1:カーボン・フィグゼーション
       木材を長期間使い続けることで、その中に含まれる炭素を固定したままにする考え方。
       木を切った後も、材木などとして使用することで、二酸化炭素の排出を抑えることができます。
       古民家再生などで木材を長く活用することで、炭素を長期間固定します。
       木材は解体されても再利用されれば、さらに長期間排出しないことになります。
  • 廃棄物削減:

    • 古民家再生により、解体時の産業廃棄物を減らせます。
  • 国産材の活用:

    • 古民家再生には、その地でとれた木材を使用するのがおすすめです。国産材を使用し、需要を増やせます。
    • 日本の森林資源を守り、林業の衰退を防ぐ一助になります

  • 自然素材の活用:

    • 古民家は自然素材で作られているため、再生に際しても自然素材を活用することができます。
    • 自然と調和した住まいを実現できます



古民家再生は、文化と環境を守りながら、持続可能な住まいを実現できるんですね。
もしも現在古民家にお住いの方は、家を建て替えると一緒に古民家再生についても検討してみるといいのではないでしょうか。


イシモクの古民家再生事例




    


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