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森・木・材木 2024.01.12

木材の基礎知識 その3

【木の節とは】



節は、幹に内在する枝の一部で、枝の位置していた部分。
上の写真、床に見える茶色の丸い部分が節があるところです。


「節は、幹の肥大成長*¹によって、枝がその幹に巻き込まれた部分のことです。
つまり、節とは幹に内在する枝の一部であり、枝の位置していたところにその数だけ存在するということです。

また枯れ枝のような成長が止ってしまったものが幹に残ったまま木が成長すると、
その枝は完全に幹に埋もれてしまうので、見た目は枝の痕跡が全くない場合でも、
割材してみると中に節が存在しているということもあるのです。

                      日本の森がもっとわくわくHPより」 



【節は嫌われ者か?】




木には節があるのは当たり前のことですが、
家などに使われる場合、傾向としては節が少ないものの方が価格が高くなります。

「節が目に見える」
「節がたくさんあるとなんか気持ちが悪い」

確かに好き嫌いはあると思います。
 
節なんかないほうがとっていいのか?
節は嫌われ者なのか?

というと、そうでもないんです。


船は川を下って行くときに、たまには石にぶつかり、流れてきた木にぶつかり、
河原に乗り上げたりします。
木製の船は板が割れてしまうことが少なくないそうですが、
節は強いため、節のある所で割れが止まるのです。

欠点と思われる節も実は強度を手に入れる大切な部分。
見た目が悪いので使わない、使いずらいから捨ててしまうではなく、
適材適所で最後まで使いきることができるんですね。


【節にも種類がある】

節にも種類があります。



生節:
生節とは、枝が生きている状態で巻き込まれたもので、周囲の組織と一体になっているものです。
かつての枝の根元部分で、周囲の幹本体の組織とつながっているため、節が抜け落ちることがありません。

死節:
死節は、枝が枯れてから巻き込まれたもので幹とつながっていないため、抜け落ちて全体の強度を弱めることになります。
抜け落ちてしまった節は桧の生節を埋め込み、穴埋めをします。


なぜ、この「生節」と「死節」の出方の割合に差が出るのか、
それには気候条件ともうひとつ、手入れの問題があります。

若いうちから枝打ちを重ねた木には、「死節」が少なく、「生節」が多くなる傾向があるといわれています。

節一つとっても奥深いですね。