山下様 2019.12.01
気がつけば今日から12月。
道理で寒いわけだと思いながら、やっと夏服を片付けた。
ナナ子さんは寒くなってくると冷えた肉球を人の足に押し当てて暖をとる猫。
急にヒヤッとするものが足に触れ、予期せぬヒートショックをくらうので心臓に悪い。
ストーブの前に行けばいいのに、こんな暖のとり方どこで覚えたんだろうね。
朝方の冷え込む時間になると布団に入ってくるのもナナ子さんで、でもこちらが少しでも動くと怒るので、ナナ子さんの「う〜」という不機嫌な声で目を覚まし、おはようの代わりに「ごめん」と挨拶をするのが冬の朝の儀式。
しかし、この冬は肉球によるヒートショックも、謝罪で始まる朝の儀式もなくなってしまった。
ナナ子さんは遅い梅雨明けが真近になった頃、突然天国へ旅立っていった。
喪失感と共にやってきた長くて暑い夏が終わり、秋が過ぎて冬が来た今、わたしはナナ子さんの冷えた肉球と朝のやわらかな温もりを一層恋しく思う。
家に帰ると玄関で出迎えてくれたナナ子さん。
そっか、いつも玄関で待っていてくれたから肉球が冷えていたんだ。
(我が家は玄関ドアも無垢の木で大工さんに作ってもらいました。)
なお、ナナ子さんがストーブで暖をとれなかった理由はこれ(ストーブ前独占アホ男子 ゆづ)であったことに今さらながら気づいたのでありました。