森・木・材木 2025.08.12
年々暑さが厳しくなる中、室内での熱中症が大きな問題になっています。
とくに高齢者や子どもがいる家庭では、「家のつくり」によって室内の温熱環境がどう変わるか、気になるところですよね。
静岡県木材協同組合連合会(以下、県木連)が行った調査結果の紹介と、
木造とRC造(鉄筋コンクリート造)で熱中症リスクに違いがあるのか?を調べました。
県木連の調査とは?
県木連が発行したPRパンフレット『人にやさしい空間づくり』では、
木造の高齢者施設で温度と湿度を継続的に測定し、熱中症リスクを評価しています。
ポイントは以下の通り:
実際の生活環境下での温湿度の変化を追跡
「高温多湿になりすぎていないか?」を可視化
木造建築が持つ調湿・断熱性の効果を間接的に示す内容
こうした調査は、木造住宅が持つ本来の“やさしさ”を、健康面からも裏づける大切なデータになります。
木造 vs RC造:熱中症になりやすいのは?
結論から言うと、同じ条件(断熱・通風など)で比較した場合、RC造の方が熱中症リスクが高くなる傾向があります。
【理由1】RC造は熱をためこみやすい
RC造の大きな特徴は、コンクリートの「蓄熱性」。
日中に受けた熱を建物内部に蓄え、夜まで放出し続けるため、室温が下がりにくいのです。
つまり、**日中の暑さが“夜まで続く”**状態になりやすく、熱中症のリスクが高まります。
【理由2】木造は“熱がこもりにくい”
一方で木造住宅は、木そのものに熱を伝えにくく、湿度を調整する性質があります。
日差しの強い日でも、室内に熱がこもりにくい
湿度もほどよく吸収・放出してくれるため、体感温度が上がりにくい

快適な住まいづくりのヒント
もちろん、建物の構造だけで快適さが決まるわけではありません。設計や暮らし方も大切です。
木造でも…
遮熱カーテン
高断熱の窓
屋根や壁の断熱材
RC造でも…
日射遮蔽(外付けブラインドなど)
通風経路の確保
夜間の放熱設計
など、工夫次第で快適なお家はつくれます。
木の家と聞くと、見た目のぬくもりや香りを思い浮かべる方も多いでかもしれません。
でも実は、身体にもやさしい、健康的な空間をつくってくれるのですね。