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good life

木育・自然と暮らし 2024.03.07

木に手を置くだけでリラックスするという話

これまでブログで、木には湿度を調整する力、
香りが自律神経を整えてリラックスさせる効果があること、
またダニなどの虫を寄せ付けないことなどを紹介してきました。


今回は、木に触れることで心や体にもたらす、リラックス効果についてご紹介します。




寒い時期に鉄やタイルなどを触ると、ヒヤッとしますよね。
昔はお風呂の床がタイル張りなのは一般的でしたが、あのひんやりした触感は苦手でした。
木の場合、樹種により暖かさは違いますが、ほかの素材と比較すると、触ったときにあたたかかく感じると思います。

では、木に触れた時に体にはどんな変化が起こっているのでしょうか。


目を閉じた状態で、木やタイルなどの素材に手を置くという実験が行われました。

90秒間、木材などに手を載せて、脳活動及び自律神経活土嚢計測を行ったところ、


木材は、大
理石、タイル、ステンレスと比べて、左右前頭前野の酸素化ヘモグロビン濃度を低下させること、

大理石およびステンレスと比べ、副交感神経活動の指標
である 、ln(HF) を上昇させることがわかりました。

つまり、木材に触れることは、他素材と比較すると、

脳前頭前野活動の鎮静化と副交感神経活動の亢進
をもたらして、

人を生理的にリラックスさせることが明ら
となりました。


※図表 木材への接触が人にもたらす生理的リラックス効果 森林総合研究所資料参考


目に見えてわからない木の持つ力は、「そんな気がする」「人の感じ方」と思われがちですが、これらの科学的データが知られることで、木材の本来の価値が再認識されると嬉しいなと思います。