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good life

森・木・材木 2023.12.19

木材の基礎知識 その2

寒いところに住む人は肌が透き通るようにきれいだとか、
温暖な静岡人は穏やかな人が多いとか。
九州男児って言葉もありますね、一本気で、逞しい、お酒が強いなどというイメージ。
 
 
住む場所によって、同じ日本に住む私たちも、多少なりと地域性があるといわれます。
では木はどうなのでしょうか。
同じ土地でも育った場所、生育条件によって性能面も見た目も多少なりとも差は出ますし、
個性がありますが、実は強度に関しては違う結果が出ています。


 
東北から九州に至る全国各地で行われた杉の強度実験の結果によると、
 
産地によって若干の差はありますが、ほとんど変わらないそうです。
 
 
なんとなく、あったかいところは成長が早くて木の密度が違ったりするだろうから、
強度も多少なり違うんじゃないかと思いましたが、違いがあまりないんですね。
 
 
芯は、強度は同じ。
でも、木の曲がりや色&艶などの個性はあり、ということでしょうか。

ではなぜ、昔から、「家を建てるなら、裏山で採れた木を使うと家が長持ちする」
「地元の木を使うのがいい」といわれるのでしょうか。



同じ気候風土で育った木を同じ気候環境で使えば、余計な負担が掛からず材料としても長持ちする」

「地域の木材を使うことは、その地域の森林の伐採を促し、森林の循環につながる」

「遠くの地域から運んでくるよりも輸送時に発生する二酸化炭素が少ないため、地球温暖化対策に貢献できる」

木を扱う大工だからこそ、経験してきてわかることがあるのでしょう。
環境の面でもメリットが多いですね。