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good life

森・木・材木 2023.05.30

木材でダニを防除できるのか

先日、東海地方が梅雨入りしました。
まだ5月、今年は早いですね。
梅雨明けが早いと嬉しいのですが。



さて、今日は悩ましいダニの話。

梅雨前になると、ダニを予防する方法や製品がたくさん見られるようになりますよね。
ダニは一年中、家の中にいますが、秋や冬、気温や湿度が低い時期には活動性が低下、乾燥しすぎると干からび、死んでしまいます。
ダニが好むのは、湿度が60〜65%以上の暖かい時期。

つまり、梅雨から夏にかけてが、ダニにとって一番快適な季節なのだそうで、
ダニが増えてしまう前に何とかしましょう!というわけです。


日々の掃除や洗濯、湿度の調整など、ダニ対策はできますが、
実は木材でダニを防除できるのを知っていますか?


木の香りといえば、ヒノキやスギなどのさわやかな香りでしょうか。
実はナラやニレなど広葉樹はほとんど香りがないのだとか。

木の香りの正体は、“フィトンチッド”と呼ばれる精油成分。
樹種によって“フィトンチッド”の種類や含有量が違うため、香りが変わるそうです。

これら木材の香りが、ダニの行動を抑制、防除するという研究結果が出ています。



実験では、

「ダニがチップに直接触れることがないように通気穴のある容器に入れて、
住宅や家具などによく用いられる木材(ヒノキ、ヒバ、スギ、ミズナラ、ケヤキ、クスノキ)のチップの上に設置しました。

その後、温度25度、相対湿度85%の環境で、72時間後まで動いているダニ数を数え、割合を算出しました。


その結果、チップから発散させるにおい成分には、ヤケヒョウダニの行動を抑制する効果があるという研究結果が得られています。(上図)

科学的データによる木材・木造建築物のQ&A 木材・木造建築物はどのような効果をもたらしますか? 林野庁 参照」


また、床材を木の床に改装した結果、ダニの数が減少したとの報告もあります。
その違いは一目瞭然!。(下図)






ダニはアレルギー、皮膚疾患等の原因にもなります。
うまく木材を暮らしに取り入れられたらいいですね。