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good life

木育・自然と暮らし 2021.07.27

林業の仕事、なにしているのでしょうか

こんにちは。
暑い日が続いています。
熱中症に気をつけて過ごしましょうね。


イシモクでは、材木を仕入れて製材し、1年ほど天然乾燥させています。
毎月第2土曜日のマルシェでは、駐車場を確保するため、倉庫に入れているのですが、
藤枝市の事務所前にはたくさんの材が並んでいます。
だんだんと鼻が慣れてしまうのですが、たまに来るお客様が驚くほど、いい木の香りが漂っているんですよ。

今回は、イシモクに木材が来る前の仕事、山の管理、山の仕事”林業”の話を少し。


 
△天龍の森

木はただそのままにしていれば育つわけではありません。
どんな仕事があるのでしょうか。


1.苗木を育てる - 木の年齢:0年目


小さいうちに山に植えつけると、雑草に負けてしまうので、さし木という方法で苗木を30センチ~40センチほどまで育てます。
山の厳しい環境の中でも生長できるようにするためです。
苗木が育つまでには3年~4年かかります。
 
 
2.苗木を山に植える - 植えつけ 木の年齢:3年
 
主に春に植えますが、木の種類やその土地の気候によって異なります。
生長したときのことを考え、一定間隔をあけて植えていきます。
 
 
3.下刈り・つる切り・除伐 - 木の年齢:7~8年目
 
苗木を雑草や他の雑木などから守り、うまく生長するように周囲の草や木を刈り払います。
 
植えつけから7~8年間は、毎年夏に行います
生長の早い雑草などが太陽の光をさえぎり、うまく苗木が育たなくなるため、雑草や自然に生えてくる小さな木を刈る「下刈り」が大切です。
 
また、苗木がある程度育つと、今度は幹に巻きつくつる植物が成長の邪魔をします。
このため「つる切り」や周りの木を切る「除伐」を行います。


4.枝打ち・間伐 - 木の年齢:10年~15年目
 
木の生長をみながら生長の悪い木、混み合う木などを切る「間伐」を行います。
節のない真っ直ぐな木材を作るために「枝打ち」をします。
幹を傷つけないように枝だけを切り落とすのです。

木がさらに育ってくると質の良い木材を作るための作業になります。
木下のほうまで枝があると、幹が太ったときに枝の付け根の一部が幹に巻き込まれます。
すると材木にしたときに節ができてしまいます。
下の枝のほうを残すと、幹の下の方が太くなり、太さのそろった真っ直ぐな木になりません。
 
木の幹が太くなり、枝が茂ってくると、森の中が混み合ってきます。
このような森では、それぞれの木が太陽の光を求めて、上へ上へ伸びようとするので、ひょろ長く細い木ばかりになります。
 
そこで木の数を減らすために一部の木を切る「間伐」を行い、それぞれの木に太陽の光が当たるようにします。
 


5.伐採 - 木の年齢:50年~70年
 
木が十分に育つといよいよ伐採です。
木の根元をチェーンソーで切り倒し、枝を落とす「枝払い」、一定の長さに切りそろえる「玉切り」を行います。



植え付けから伐採まで同じ人の手に行われることはほとんどありません。
自分が植えたとしたら、材木として使用できるようになるのは孫の代。
気の長いしごとですね。
一本一本、丁寧に使っていきたい、いかなければいけませんね。





山の仕事は長い時間をかけ、人から人へ受け継がれていく作業です。